夜が楽しい優等生
いやそういうんじゃなくて。
そういったご想像とは最も遠い健全なる少年少女たちに送るファンタジックシミュレーションRPGこそサモンナイトである。
古き良き時代のファンたちに支えられる名作だから。
でも夜が楽しいのは子供も大人も一緒やな
「サモンナイト」って何?
「やっぱり夜が楽しい」
これはもう完全にそうなんですよね実際のところ。いわゆる「夜会話」と呼ばれるシリーズ名物キャラコミュニケーションなのでございます。バトル終わりに特定のキャラクターと「今日の戦いどうだった~?」的な共有共感を重ねて没入していこうといったやつなのでございますありがとうございました。
サモンナイトのナイトは夜のナイト!
名作トピック
ファンタジックシミュレーションRPG
★ほんわりファンタジー感!
★いい感じなコマ動かしシミュレーションRPG戦記!
★シナリオも適度に深い!
このようなライトな特徴をもってサモンナイトは爆誕したのであります。黄金の90年代ゲームを見事に踏襲してそこそこの予算で作り上げられたであろう良作中の良作として人気を博した感。
たぶんね
ファンの人たちが冷静かつ大人で良い人
主観と客観
このゲームに対する評価は人によって大きく異なっています。なので私はサモンナイト好きとしての主観的意見と、そうではない客観的意見の二つを書きたいと思います。……(略)
いろいろな立場から見る必要があるのかもな
なんでこのゲームを悪く言う人がいるんだろうと思ってみんなのレビューを読ませていただいたんですが、少し理由がわかった気がします。ていうか、みんながいろいろな立場から評価することが当たり前なんですよね。……(略)
よもや伝説のなになにやら爆発的人気を誇ろうだなどと過信してはいないのである。
批難意見があろうとも「まあ確かにそうなることもあるよねグットラック!」くらいの大人っぷりなのである。サモンナイトはこのようなファンの方たちと伴にあるということを誇りとするシリーズなのだ。
自分が好きならそれで良いのだ
リメイク作の公式サイトが古めかしい
「音が出てアニメーションしまくるウェブサイト」だと申せばだいたいお分かりいただけましょう。
いやそんな大昔ではないのに、そしてその時代のウェブサイト事情に詳しいというわけではないのにもかかわらずどこか懐かしさを感じてしまう。「良さそうだから」という理由でうまれたジャバスクリプトごりごりなこれらのサイト演出は最近では廃れて久しいですからねまったく。
声優さんたちのコメントもなんとも覇気の感じないほんわりした趣で、
のちのちに「ゴリゴリタイアップむしろ声優人気で売り抜こう時代」の空気を感じていればいるほどにほんわかいたしますよね。
和菓子とお茶でも頬張りつつのしっとり進行でいかさせていただきます。
売上
サモンナイト | 約5万本(?) | 00年/PS |
サモンナイト2 | - | 01年/PS |
サモンナイト3 | - | 03年/PS2 |
サモンナイト4 | 約18万本 | 06年/PS2 |
サモンナイト5 | - | 13年/PSP |
サモンナイト6 失われた境界たち | 約7万本(PS4×ヴィータ) | 16年/PS4,ヴィータ |
外伝シリーズ | ||
サモンナイト クラフトソード物語 | - | 03年/GBA |
サモンナイト クラフトソード物語2 | - | 04年/GBA |
サモンナイト クラフトソード物語 〜はじまりの石〜 | - | 05年/GBA |
サモンナイトエクステーゼ 夜明けの翼 | - | 05年/PS2 |
その他 | ||
サモンナイト ツインエイジ 〜精霊たちの共鳴〜 | - | 07年/ニンテンドーDS |
サモンナイトX 〜Tears Crown〜 | - | 09年/ニンテンドーDS |
サモンナイトグランテーゼ 滅びの剣と約束の騎士 | 約2万本 | 10年/PS2 |
ドラゴンシャドウスペル | 約8万本 | 07年/PS2 |
参考・「各サモンナイト」Wikipedia
初代5万本なの?
よく続いたな
歴代タイトル
- サモンナイトシリーズ
- 黄金期と暗黒期のハザマで生まれた「行き遅れ作」。時代の流れが急激にワープする時代であったからか、黄金期のノウハウを詰め込んだこの作品は図らずも「古き良き時代の」という定冠詞を戴くことになる。しかしキホンに忠実な名作であり、古き良き時代のファンたちを得た。
- 「サモンナイト」
- 「サモンナイト2」
- 「サモンナイト3」
- 「サモンナイト4」
- 「空白の300年ノベル」
- 「サモンナイト5」
- 「サモンナイト6」
- 「クラフトソードシリーズ」
- 「ファンタジックアクションRPGシリーズ」
- 「DSシリーズ」
- 「その他フライト・プラン開発ゲーム」
ザ・ゴールデンズ・スタンダード
サモンナイト
ゲーム情報
基本に忠実なゲーム。
まずシミュレーションRPGというスタイルを選択していることで「ストーリーパート×バトルパート」が互いを不当に踏み越えることをしない。
それぞれをしっかり楽しめるキホンの作り。
さらには「夜会話」でもってシナリオパートの強化に努め、それは「キャラクターとのコミュ」くらいに収まっているのでSRPGの範疇を大きく越えず、
その邪魔をしない程度にしっかり抑えている。
さらには「イラスト」にもクセがなく、アニメや漫画で育ってきたであろうティーンたちに向けて気分を害することの少ないであろうデザイン。
妙な尖りはない。
褒めてんの
王道にあこがれて
サモンナイト2
ゲーム情報
主人公も両性対応。
最初に選択する選択肢によって主人公の能力系統が変わっていたり、ポケモンのごとく使役される召喚獣たちも選択によって決まってくるところがあったりと、
ゲーム性のキホンをしっかりと抑えていますよね。
それでいて90年代の名作RPGの条件ともされた「多彩なミニゲーム」も搭載して
まったくスキのないキホンぶり。
褒めてんだよね
アティ先生万歳
サモンナイト3
ゲーム情報
マルチエンディングが基本。
このような「妖狐蔵馬」の如き秘術・抜剣覚醒(ばっけんかくせい)に身を委ねすぎるとカルマルートとなってエンドが変わるなど、サモンナイトはマストシステムとしてマルチなシナリオを味わえる。シナリオが強めのジャパニーズRPG由来とはいえ、
「ゲームスピリッツ」あふれる作品なのだ。
「かまうことなし」と抜剣覚醒使いまくってました。
ほぼ宿屋戦記
サモンナイト4
ゲーム情報
ミュランスの星を獲得せよ!!
「ファンタジック食堂経営シミュレーションRPG」
となってリリースされたサモナイ4でございます。どうやら。ただでさえ豊富だったミニゲーム要素に核となる食堂経営要素まで加わってきたのか、主人公たちはミシュランならぬミュランスの星獲得にお頑張りになれるご様子。
仲間から改善案を聞くことも出来るが、聞くと大抵うまくいかないとか。
最初だけはしゃいでアイデア出すんだよあいつらは。
ライトノベル「サモンナイトU:X<ユークロス>」
特設サイト・「サモンナイトU:X〈ユークロス〉」ジャンプノベル
全5巻とWEB短編による「空白の300年」物語。
いつの間にや勃発していた「狂界戦争」の真実が小説版で描かれているという突如としたメディアミックス巨編となっております。
今回の異世界ジャンパーは望月命という高校生。
サモンナイトのシリーズキャラクターも登場する熱さでもあるようだ。ベルフラウとかね。アティ先生はレックスの野郎に替わられているみたいですけれど。
そして「それらのキャラたちが艱難辛苦に身悶える暗黒の時代闘争が描かれるという痛ましい事態が繰り広がる」という。
というか我も我もとみんなが「抜剣者」になっているという「魔剣ウォーズ」みたいなことになって「みんながみんなカルマルート爆走」みたいな印象。
その300年の空白とリンクさせたのやら、6年の歳月を経て新作が登場。
おひさしぶりの
サモンナイト5
ゲーム情報
時代かな。
画が妙にそわそわ動く!
4から6年ぶりの登場となったサモナイ5。00年映像化時代においても2Dグラフィックで通してきたこのシリーズも世間から10年遅れて3Dデザインを導入。さらにはキャラ絵の頭身も伸びていき、最先端技術「live 2D」でもって立ち絵をふるふるさせてみたものの、
評価は振るわず。
黄金期の時みたいにお手本にできるセンパイたちがいなかったのが原因か。
実質スーパーサモンナイト大戦
サモンナイト6 失われた境界たち
ゲーム情報
バンダイ商法でフィニッシュです。
「隣にバノッサ座ってるよ~殺されないんだよ~この状況で~(笑)」
さあこちらはサモンナイトの最新作である6。なんぞ今までの歴代キャラクター大集合というご機嫌具合いということでございます。
ゲーム世界設定が異世界モノであったことに目をつけたバンダイ様が「みんな出しちゃいなYO!」といった具合の最終ローラー作戦を発動した模様です評価の方はどうなのかなんなのか
ありがとうサモンナイト忘れないよ!
あーつまんないなーこのキャラこんな事言う人じゃなかったはずなのになーせっかく出てきたこのキャラは使えないのかーい!
…などなど思うところは色々…本当色々ありつつプレイを続け
ある時ふと、
なんか全然面白くないかも…と思ってしまい物語はなかなか終盤だったのですが放置してしまい、先ほど急に思い立ってクリアしてきました。
なかなか振り回すやん
外伝シリーズ「クラフトソード物語」
サモンナイト クラフトソード物語
『武器創造バトルRPG』
普通に本編の世界であるリィンバウムで繰り広げられるRPGなのだとか。そして妙に小気味の良いコミカルタッチなキャラクター芸が繰り広げられている。
サモンナイト クラフトソード物語2
それでいて「クラフト=造る」という新システムまで搭載しなおかつテイルズシリーズのように「アクションバトルなRPG」という意欲作。
もはやクラフトソード物語という単独のシリーズ並な完成度とみた。
サモンナイト クラフトソード物語 〜はじまりの石〜
ゲームボーイアドバンス市場では嬉しかったタイトルとみた。
任天堂にとって
外伝シリーズ「ファンタジックアクションRPG」
サモンナイトエクステーゼ 夜明けの翼
アクションRPGとして登場した外伝!
といってもクラフトソード物語で既にアクション化は果たされたわけである。ライト層へ合わせたシステムはすでに備えていたわけである。それでも好評でファンも多いみたい。
サモンナイトエクステーゼの主題歌の白夜のCD買ったよ
ゲーム内容はともかく、性癖は狂わされるよねこのゲーム pic.twitter.com/do2YtDUXZ0— モモ猫@遊戯王&ゲーム (@momoneko07) 2017年9月30日
違いは「ケモノ萌え」を誘発したことみたい。
ファイファーのこと?
サモンナイトグランテーゼ 滅びの剣と約束の騎士
バンダイナムコPS2最後のタイトル。
2010年にPS2のソフトが発売されていたとは。PS3だって2006年にリリースしているわけなのに。
サモンナイトグランテーゼ
— 古城を追われたアザゼルさん (@tnksskankoke_1) 2017年9月25日
そして唯一のアイデンティティすら失った残酷なテーゼ。
エクステーゼはガンダム観てた時によくCM流れてた
その他ニンテンドーDSシリーズ
サモンナイト ツインエイジ 〜精霊たちの共鳴〜
タッチペンでニンテンドーDSにラインナップされたサモンナイト。
サモンナイトX 〜Tears Crown〜
普通の極みサモンナイト。みたいな感じ。
制作会社フライト・プランの功績
ブラックマトリクス
良作メーカー「フライト・プラン」現る!!
サモンナイトやら、セガのシャイニングシリーズの一作まで開発を任されたゲーム制作会社の初シリーズはこちらのブラックマトリクスというタイトルらしい。
サモンナイトとは相反してダークな世界観を舞台にしているとか。
小池百合子に「ブラックマトリクス〜〜??」って聞いたらちゃんとゼロって言ってくれんの
— ななな (@torta_fi) 2017年10月6日
都民にはこれくらいおなじみのやつだとか。
BLACK/MATRIX OO(ブラックマトリクス ダブルオー)
日本最後の新作PSソフト。
2010年にPS2ソフトを出したり、“待ちの”フライト・プランという異名をねらっているのか。先駆けリリースではなく最後リリース狙いという異端さ。
そして絵柄がサモンナイト然としており集客力は高くなっているみたいですね。
ドラゴンシャドウスペル
すごく見たことあるやつ。ファミ通WEBのDVDやらで。
見た感じはもうサモンナイトとワイルドアームズを足した共同ナンバリングのごとし佇まいですけれども、サモンナイト4と並んでこの時期のファミ通でしきりに刷り込まれていた。
やらなかったけど。
ガンダム観てた
さあさあそんなこんなの侘しさによってかよらずか、
良作メーカー「フライト・プラン」は解散してしまったのでありました。
しかも正式な発表とかないんだよね。公式サイトが閉じられ、続編にクレジットされず、「ざわざわと知れ渡る」といった趣だけを残して時代の雄は消えたのであった。
それ以降はバンダイナムコゲームスの庇護のもとでリリースされたサモンナイトでありました。
らしい
名キャラ列伝
主人公その1「ハヤト」
元バスケ部主将。現サモナー。
人間世界の現代から異世界リィンバウムに召喚された稀有な少年4人のうちのひとりである。異世界への第一印象は「ゴミのようだ」であった。のちに現代へ帰る途中にさらなる異世界フィルージャに又召喚されたあげく「スーパーサモンナイト大戦」へ参戦する。
これがサモナイのアムロ・レイ
召喚獣「ハサハ」
妖狐のケモノフレンズ。(CV:ゆかな)
サモナーたちの召喚畑と化している4つの精霊界のひとつ「鬼妖界・シルターン」から呼び出された昼寝とお揚げが好きな妖狐ならぬ幼狐。さしづめ幼妖狐といったところか。しかも能力開放状態になると大人バージョンまで登場するとあってシリーズ屈指の声援を受ける護衛獣である。
黒騎士「ルヴァイド」/レンドラー閣下もおまけ
この世界では珍しく渋めの一枚となったスクショでござい。それでもなんかふわっとした優しいデザイン。
シリーズ最強クラスの武人キャラであろう自由騎士団団長ルヴァイドもサモンナイトの世界観ではどことなくふわふわしたデザイン。サモンナイトの裾野の広さを物語っているのだ。
アティ先生
年々色気を重ねるアティ先生。
初登場時の3よりもリメイク時、そして6の再登場時とバディに磨きがかかっていると見れて年々人気が向上中のアティ先生でございます。帝国士官学校を主席卒業したのちに軍属辞退、のちに新米家庭教師として働き出した彼女はまさに羽を得たグラマラスライオンのごとし御活躍をみせるのでございました。身長も高めのように見えるバディに。
あの時レックスでプレイしたのが悔やまれます
個人的にはさらにベルフラウも推していますよ。
あの狂界戦争に碧の賢帝と対となる剣「紅の暴君(キルスレス)」が新生した浄火の魔剣「不滅の炎(フォイアルディア)」の抜剣者になって参戦するというのだから。我が教え子ちゃんがそれほどのご成長とは嬉しい限り。
3は抜剣してなんぼでしょ。そしてそれを教え子に心配されるのがキホンでしょ。
いま「サモンナイト」を楽しむならおすすめはどれから?
★1~4のどれからでも
ゲームアーカイブス「サモンナイト」×「サモンナイト2」(PS3、PSP、ヴィータ)
アーカイブス・「サモンナイト」プレイステーション公式
アーカイブス・「サモンナイト2」プレイステーション公式
プレステの過去作倉庫であるゲームアーカイブスからダウンロード可能な1と2。PS3かPSPかヴィータがあればOK。あるいは初代PSを安く中古で入手して原盤でプレイか。
ゲームアーカイブス「サモンナイト3」×「サモンナイト4」(PSP、ヴィータ)
アーカイブス・「サモンナイト3 PSP® the Best/ダウンロード版」プレイステーション公式
アーカイブス・「サモンナイト4 PSP® the Best/ダウンロード版」プレイステーション公式
そして3と4のリメイク作をPSPかヴィータでプレイするか。ダウンロード版ならヴィータも対応みたい。このリメイクはPS2原盤のものより圧倒的な改修が施されおり評価もまずまずであるので回避することはないだろうて。
4の評判は少し低めだが個人的には宜しいと判断。面白そうやん。
★そんでクラフトソード!
GBA「サモンナイト クラフトソード物語」
そしてゲームボーイアドバンスのクラフトソード物語も捨てがたし。ノリがサモンナイトよりキャッキャしたコミカルな風合いで良さそう。ふつうに「不朽の名作」認定されているし。
アドバンスのゲームはレトロフリークでもできるらしいね。
まとめ
この音楽いいよね。
唯一無二の響き。
黄金期に倣って
00年代のRPGとして「キングダムハーツ」、「ドットハック」、「龍が如く」と見事に「新時代的なゲームが飛び出してやって来たのだ」と印象づいたところへもって、「キホンなサモンナイト」である。
90年代と00年代のハザマに生まれた2000年1月の作品。
完全に「行き遅れた」感。
あるいは乗り遅れた感。
すでに3Dグラフィックがもてはやされて、やはり結局のところそれらが主流となっていこうかという時代。
それにともなって新しいゲームスタイルも大いに模索されたし、神をも恐れぬ野心からか映像を観るような演出力至上にも果敢に乗り出されていった。
このゲームは違った。
目指したのは90年代RPGの面白さ。
なんかサモンナイトはそんな感じするね。
「絵はポップ」で万人に取り付きやすくマンガ・アニメ文化に染まる少年少女によくアプローチするし、それでいて「マルチなエンディング」とか「夜会話」とか「シミュレーションRPG」というゲーム性を採用するとかゲーム的な仕組みはしっかり組んで、さらにはそれも行き過ぎない「ジャパニーズRPG的な適度さ」加減。
黄金期リスペクトでしょ。完全に。
90年代黄金期のセオリーに忠実というか「優等生的な後輩的なイメージ」を想起させられるわけですよ。
「付いてこれんのかよサモナイ……?」
「オレたちぁ速えぇぞ……!?」
「はい!!総長!!!!」
みたいな。
でも総長パクられたみたいな。
もういい歳こいていたから地元のおやっさんのところの建設現場にご就職なされて現役をご勇退なされたとか、また事件を起こして冷や飯食い続けてるとかそんな感じもするね。
キンハシリーズに首とられたとか。
00年代とはいえ「まだまだこんな手頃なゲームも跋扈していましたよ」というお話。