「一本道」を絞め落とすウィズ一族の秘蔵っ子
ずっとパーティを強化し、
ずっとダンジョンを攻略し続ける。
そんな原理主義的エクスタシー。
それは現代に蘇った、
とあるRPGのキホン。
「世界樹の迷宮」って何?
「カウンター狙いで寝転がった結果。」
ゲーム業界における株式会社アトラスとは、そのファイトスタイルをして人は「寝業師」と呼ぶだろう。誰だってそう呼ぶ。オレだってそう呼ぶ。
とにかく王道スタイルは嫌いで、背を向けるどころか「寝転がって待ち構える」というプレイ。
寝技やサブミッションを主体とする戦い方をするファイターたちは、「地味」であるとか「つまらない」といった理由でライトユーザー層には響かず、つねに玄人おじさん好みと称される。
ゲーム制作会社アトラスもまたそんな感じで、その結果に「セカイジュ・シリーズ」も誕生。
もちろんのこと敵は00年代ロープレの王道「一本道のJRPG」たち。
玄人おじさんたちのウケはいいんだよねやっぱり。
名作トピック
あのウィザードリィを今作ったらどうなるだろう?
太古のゲームデザインを蘇らせたってわけ。
RPGというゲームジャンル、というか「テレビゲームのその最初を創った」と言っても過言ではない伝説の「ウィザードリィ」を現代によみがえらせたのが「世界樹の迷宮」であるという。
RPGの三大始祖と呼ばれる1981年作「ウィザードリィ」だ。
これを規範としたウィズ系(主観視点ダンジョンを延々と潜り続けるゲーム)は紡がれてきたけれども、2000年代に完全新規のウィズ系タイトルが市販ゲームで出てくるなんてカウンターもカウンターではなかろうか。どうだろうか海外とかならなんとかありそうだしインディーズならやっぱりあるだろうけれどそれだとなんか世界樹の凄さが伝わらないからとにかくここではそういうことにしておこうと私は思う。
それが世界樹の迷宮ってわけ
すなわち「wiz系」の名作RPGシリーズ。
※wiz系(ウィズ)…Wizardry(ウィザードリィ)のごとき3Dダンジョンをパーティ組んで踏破し続けるタイプのゲームのこと
売上
世界樹の迷宮 | 約10万本 | 07/DS |
世界樹の迷宮2 | 約15万本 | 08/DS |
世界樹の迷宮3 | 約14万本 | 10/DS |
世界樹の迷宮4 | 約15万本 | 12/3DS |
世界樹の迷宮5 | 約12万本 | 16/3DS |
他シリーズ | ||
新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女 | 約13万本 | 13/3DS |
新・世界樹の迷宮2 ファフニールの騎士 | 約8~10万本 | 14/3DS |
世界樹と不思議のダンジョン | 約10万本 | 15/3DS |
世界樹と不思議のダンジョン2 | 約4万本(?) | 17/3DS |
参照「各シリーズ」Wikipedia/「ゲームデータ博物館」さま/「新世界樹の迷宮シリーズ 葬式 Wiki*」さま
固定客いすぎ。
この手のノスタルジックシステムのゲームがコンスタントに10万本売れ続けるなんて相当おいしい商売ではないのでしょうか。
でも経営はいつも厳しそうなアトラス
歴代タイトル
- 世界樹の迷宮シリーズ
- アトラスの反逆精神がとらせたマットに寝転がって敵を誘い続けるガードポジション体勢から産み出たカセキゲーム。マゾ的な人気を誇って最新ゲームに劣らない売上も誇る不思議さ。
- 「世界樹の迷宮」
- 「世界樹の迷宮2」
- 「世界樹の迷宮3」
- 「世界樹の迷宮4」
- 「世界樹の迷宮5」
- 「世界樹の迷宮X」
- 「その他のタイトル(新シリーズ×不思議のダンジョン)」
樹海ダンジョン踏破!
世界樹の迷宮
ゲーム情報
手動でマッピング。
それは苦行か喜びか。
RPGにしろ他のゲームにしろよくみるマップ。自分の位置と周りの地形を把握しやすくするというユーザビリティ向上の一環。なんのこともないあたりまえなシステム。そうそれがマップ。もちろん自動。全自動。オートマ。
しかしもともとマップはプレイヤーが書くものだったんだよね。
そっちのほうが面白いと思われていたからさ。昔は。というか最初は。「プレイヤーが色々やれたほうが面白いじゃん」という「大前提条件」ことがそもそものゲームの始まりだった。
だがそんなゲームはこの2000年代にはあり得なかった。
地元マッピングは自分でやるやつだけどさ
木の中ダンジョン踏破!
世界樹の迷宮Ⅱ 諸王の聖杯
ゲーム情報
会話を聞く気のない効率プレイ勢。
それがウィズフリークもとい世界樹フリーク。
※原理主義的ゲーム愛好家
これがこのゲームの基本プレイスタイルということなのである。データを取ってそれを書き込み検証し実証し理論の確立に至る。
彼らが望むのはそれだけ。ただその先がみたいだけなのである。
諸説あり
海底ダンジョン踏破!
世界樹の迷宮Ⅲ 星海の来訪者
ゲーム情報
こんどは海図をマッピング制作。
サー・マーティン・フロビッシャー気分で。
※南米周りの世界航路開拓者として冒険王マゼランや大海賊フランシス・ドレークは有名だが、北西周りアメリカ・カナダ航路の探索者フロビッシャーの功績も忘れられてはならないのである
なんだかこうなると「大航海時代」的なことになってきていていささか路線がおかしなことになってきている気がしないでもないですけれど。あくまでもダンジョンのマッピングこそがウィズでありセカイジュでしょうが。
海図ロマンにはうるさいよ
気球でダンジョン踏破!
世界樹の迷宮Ⅳ 伝承の巨神
ゲーム情報
こんどは気球船からマッピング。
ということで気分転換が図られておるようですけれども、パっと見おなじなのでパーティ編成についてお話しよう。
戦士、魔法使い、盗賊などによるパーティ編成の伝統。
こうして「自分だけのチームを作って手強いダンジョンを踏破する」という「原理主義的なエクスタシー」のシンプルな復活こそ世界樹シリーズが目指したものなのではないでしょうか。
「余計なドラマとかいらんから作って考えて戦わせろ。」
的な欲求にシンプルに答えた姿。
世界樹ダンジョン踏破!
世界樹の迷宮Ⅴ 長き神話の果て
ゲーム情報
キャラメイクが迷宮に。
ほんなうまいことも飛び出す事態に発展していた世界樹最新作ナンバリングタイトル。キャラクターたちのタイプを決められるところまではドラクエ3然り昔から存在するけれど、髪の色や目の色、声優ボイスまで変更できるということで、
もう途中から「どうでもエエわ誰か決めて」状態。
最近ではモンハンのキャラメイクも無限状態という評が聞かれるしそういうブームなのかね「君は誰かになれる」的などうでもいいかこの話。
ひっぱってみたけどなかなかどうして
生まれ故郷DSにさらば!
世界樹の迷宮X (クロス)
ゲーム情報
好きやねあんたも。
依然として前人未到の迷宮マップの踏破を繰り返すセカイジュフリークたち。
新ジョブにヒーローが追加されるなどのテコ入れを繰り返し、「3DS最後」という文句を全面に押し出して新鮮さをアピールした「世界樹の迷宮1の5」くらいの最新作がこの夏発売する!!!!
それはDSから生まれたこの迷宮の終わりを意味する最後のマッピング譚。
たぶんスイッチかスマホに移る気でしょう
その他のタイトル
新シリーズ?
新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女
1のフルリメイク。ストーリーモード追加版。
「想像力で進めていく」というのが古来のゲームが真髄であり、現代にウィザードリィを蘇らせるというテーマを掲げる本作はその権化でありました。
が、リメイクに当たって「キラキラシナリオを搭載」の模様。
語り合うことで遊んだ始祖ゲームジャンル「テーブルトークRPG」でいえばリプレイ本みたいな感じで「演出力大幅パワーアップ状態」で遊べるゲーム初心者向けデザインなのであろうか。
フルリメイクとしてのクラシックモードも搭載
新・世界樹の迷宮2 ファフニールの騎士
2のフルリメイク。ストーリーモードを追加。
この手の手法は2までやったようだね。しかし「原理主義的セカイジュフリークたち想像力教徒たちからは攻撃を受ける」という悲しい戦いも巻き起こっているとかいないとか戦火に巻き込まれる前に避難します!!
想像力教徒のFさん談
ストーリーモードで最初はボイスがうざったくて仕方ありませんでした。まあ慣れてしまえば許容できるレベルでしたし、キャラクターも素直に好感が持てるキャラだったのでむしろ中途半端に声をつけるなら全部喋らせろと思いました。クラシックモードにはボイスがないのでこちらは安心して世界樹の世界に浸れます。
(以下略)
声は免疫力で消すレベル
不思議のダンジョンコラボ
世界樹と不思議のダンジョン
こんどはローグライクを復活させる儀式か。
ウィザードリィの並び立つRPG三大始祖のひとつ「ローグ」を原版とした人気ジャンル「ローグライクゲーム」とのコラボ作品であるとか。
※ローグライクゲームでは「トルネコの大冒険」&「風来のシレン」&「チョコボの不思議なダンジョン」が有名
まあ「パーティ組んでダンジョン踏破する」ところは変わらないやつである。
世界樹と不思議のダンジョン2
ダンジョン内の敵はD.O.Eらしい!!
まさか敵がD.O.Eとはおもわなかったでしょ
ペルソナコラボ
ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス
ペルソナの宣伝に都合が良かったセカイジュフレームか。
製作会社アトラスブランドのエースとなったペルソナシリーズが世にウケだしている状況を鑑み「ここぞ」とばかりに攻勢に転じた結果、
アニメや映画の放映などなど「これでペルソナ5が売れなきゃ終わりだな」レベルのプロモーションが開催されていた2013年~16年のアトラス界隈。
5のクオリティは史上に遺ったね
ペルソナQ2(仮称)
公式ティザーサイト・「http://pq2.jp/」アトラス
広報用だったとはいえ続編も鋭意製作中みたい。
名キャラ列伝
ソードマンちゃん
シリーズを代表しそうなジョブキャラ。
ドラクエなら「戦士」、FFでも「戦士」、ノブヤボなら「侍」、エムブレムなら「傭兵」、ロマロマなら「あらくれ者」てきな基礎的アタッカークラスではないでしょうか。
多分。
いやこの作品は膨大なジョブ・クラスが存在するのでソードマンがそうであるとはなかなか言い切れたものではないのだけれども。
だって人気9位やし。
1位は「ナイトシーカー」という中二感まるだしなジョブ・クラスみたい。好きやねあんたも。他には「ガンナー」のビジュアルデザインが人気を博していたりするのでソードマンの名キャラ度は低迷傾向にある様子。
歴史が大事なんだ!
参考・「世界樹の迷宮10周年/職業人気投票」アトラス公式チャンネル さま
利根川アンジュ
ゲスト参戦多めな世界樹の迷宮。
こちらの利根川嬢とはアトラスの医療体験ゲーム「救急救命カドゥケウス」に登場する助手キャラ。世界樹の迷宮において医療分野を担当するキャラクターに抜擢されているとかどうとか。しかしポップテイストな世界樹デザインと相混るとお医者さんごっこ感が増大するよね。
アトラス医者ゲーは要プレイや!!
ドラマ性と医療ゲーム性が掛け合っている以上はもう名作RPGとして追いかけたかったくらいだけど、ゲームってこうしてプレイヤーの世界を無限に広げてくれるもんだと思うわけ。
メタルギアもRPGとして追えばよかったか
いま「せかいじゅ」を楽しむならおすすめはどれから?
「新・世界樹の迷宮1」いっとこう
なんだかんだ言っても「世界樹処女作のフルリメイク」と「キラキラのストーリーモード搭載」という完成度の高さが評価された新世界樹シリーズ。
たしかに世界樹の設計思想からすると疑問符のつく試みにはなるみたいだけれど、新旧ファンたちの総合評価は高め。最初はクラシックモードで迷宮踏破を楽しみ、しかる後にストーリーモードで自らの冒険を彩っていくのが良いのではないだろうかやったことないけど。
人様の情報とカンだけが頼り
世界樹の迷宮3
そして世界樹の迷宮3で海を感じる。当然1よりもシステム面に磨きがかかっているのである。
世界樹の迷宮4
そして最たる名作と名高き完成形の4。
日を開けずに連年リリースされた世界樹シリーズのボルテージが最高潮に達したかという一つの到達点ともっぱら。故にこれからやるとその他が楽しみづらくなりそうなので、
「最低でも新世界樹1、世界樹3くらいは事前に楽しんでおく」
のがこのシリーズを長く楽しむコツではなかろうかと妄想していますよ私は。
※2は新旧ともに評価が低い
よしわかったこれでも世界樹をやる気にならないと言うのならば4からやってくれ。
4ならすぐに期待に応えてくれるはずだ。
やったことないけどオレは4を信じるよ
まとめ
妄想がスゴい。
新世界樹の迷宮2ファフニールの騎士ガンナーは煮物が好きだそうだけれど樹海煮物料理はほとんど塩分糖分が濃いものばかりで心配になる 塩分を汗で排出してるなら肌が荒れないかも心配
— SQ2GGW1bot (@SQ2GGW1bot) 2018年2月12日
妄想がスゴい(2回)
ごはんの時間もお風呂の時間も学校にいるときもそればかりなわけ。なかでも長く待たされた挙句の下校時などにはそのピークに達する脳内劇場。
想像し、創造した世界。
まあそんな面白さの現代利用が世界樹シリーズという感じかね。想像力に対する所感はウィザードリィの締めにてやっとるからまあまあね。
「RPG」=「何かになりきって遊ぶ」+「ハクスラ」?
それに「パーティを強化し続けて」延々と「ダンジョンを攻略し続ける」快楽よ。
おなじことの繰り返しと言えばそうなんだけど、やってる側としてはとにかく「もっとパラメータを上げたい」し「もっと良いアイテムゲットしたい」というハイ状態なもんだからのめり込んでいるという具合い。
「RPG(ロールプレイングゲーム)」というと「何かになりきって遊ぶ」という一因なのだと定義してきた。
それは特にここで追っているような、あるいはまた自分がRPGというジャンルの好きな部分というのは、
「ドラマ性があってゲーム性もある」という程度の緩いものだった事が判明。
ゆえにそのストライクゾーンは広いものとなる。「バンピートロット」だってRPG扱いやし。
しかししかし、名称の原義はどうあれ、市場において流通したRPGの最初とは「ウルティマ」であり「ウィザードリィ」であり、それは「ドラマ性があってゲーム性もある」と言うものにとどまらず(最初はドラマ性ないけど)、
ハクスラ的要素、つまり「ずっとパーティを強化し、ずっとダンジョンを攻略し続ける」ような快楽も持ち合わせていた。
よくよく考えても見れば、別にこうでなくともよいはずなのに。ロールプレイングゲームと言う言葉にハクスラ的な意味はない。ゲームという部分に入る余地があるにせよ単なるアクションでも成り立つ感はある。
しかしこの原理主義的なハクスラ的要素こそ「RPGを強くRPG足らしめているものなのかもしれんなあ」と思ったね。
ソーシャルスマホRPGやらカードゲームRPGやらやらと跳梁跋扈してはいるけれど「あのRPG感」というのはこれに引きづられているし、また「だからどうしてもこんな要素を入れたがるんだなあ」と。
グランブルーファンタジーのあの無理矢理なRPGバトル形式やらをみてさ。
もう新しいジャンルで始められるんだからあんな形式にしなくたって良いと思って不思議だったんだけど。
でも世界樹の原理主義さをみるにつけ、
中途半端に形だけ使ってもダメなんだなとなんか納得。
「JRPG」=「ドラマチックなRPG」?「映像至上の一本道」?
「“JRPG”の定義とは、物語主導のRPGなのか? 」
参考・「「ゼノブレイド」高橋哲哉 ×「ペルソナ」橋野桂:対談──作家性とは何か? 世界で評価されるJRPGの旗手が掲げる美学をめぐって」電ファミニコゲーマー さま
そう言えばゼノシリーズの高ちゃんとペルソナシリーズの桂さんが対談を果たしていたけれども。
あのカウンターファイターのアトラスが王道ファンタジーRPGをつくるために「スタジオ・ゼロ」を設立したことを絡めて。
その昔にステラデウスっての出してたけど。兄貴がやって「うんまあまあ。うん。普通。」と言わしめてたけど。
あと薄っすらとではあるがJRPGについて触れてたね。
このブログではみごとに「演出力至上の一本道RPG」をジャパニーズRPGとしている。00年代以降は。
テイルズとかキンハとか。良い悪いとかではなく。人がどういう理由でJRPGという名前を使っているとしてもそれは変わらない。
「演出力至上の一本道RPG」と言うより「JRPG」と言うほうが楽だから使うのみで。
あまりに世の認識と乖離していれば問題だけど、言語にはだいたいそんな問題はつきものなのでまあまあしょうがなしでしょう。
「水分80%の肉塊」ではなく「人間」と呼ぶほうがラクなんだしさ。
水分80%の肉塊では全て言い表せないからまあそう呼ぶんだけども。それは「演出力至上の一本道RPG」も同様で、そうは言っても「個々のゲームでその仕様は異なっている」し、そうは言ってもまた「他と比べるとこれらは共通点があるので同じような括りだ」ということは言えるとかさ。演出力の定義もそこそこにさ。
「ゲーム」と「ドラマ」の境界線はここより踏み越えられ、
今日では踏み越えられすぎている。
とはいえ、それは00年代の過剰な一本道ブームが引き起こした認識であって、もともとJRPGとは、
「ドラマチックなRPG」
に過ぎなかったように思う。
すなわちそれが「日本のRPG」だ。
このブログではね
スタジオ・ゼロはなにも一本道のRPGをつくろうってことじゃなしに、「王道ファンタジーRPGをつくろう」ってことなんだろうけどさ。
RPGの王道だった王道ファンタジーRPGがなくなってしまってるから。
もうなに言うとんのかわからんくなってきたけどもやな。
勇者と魔王をいじるようなメタ表現が隆盛するラノベ界であったり、課金カードゲームのダシになっただけの剣魔ファンタジーモドキだったりが跋扈している今だからこそ、
RPGの王道だった王道ファンタジーRPGをRPGのテーマとして取り戻そうということなのか。
もうなに言うとんのかわからんくなってきたけどもやな。
アトラスが「王道RPG」をやりだすことの意味
寝業師だったアトラスが王道キックスタイルに。
言うなればですよこれは。それくらいのこと。あるいは猫なのにコタツで丸くならないとか犬なのに外で跳び回らないとかの様子。
もう「天変地異が引き起こるんじゃないか」という「自然の摂理に反した事象」感。
それくらい、アトラスというゲーム会社は望んで「反・体制」を貫いてきました。故にドラクエやFFと同じ程の歴史を持ちながらもRPG黄金期において裏方止まりの燻り加減。もちろんゲーム自体の評価は高いのにもかかわらず、やっぱり比べると売れないあのイカれた絵のせいかな?
しかし!!
もしも自然の摂理に反していなかったとしたらどうだろうか。
たしかにアトラスとは「必ず世の逆をいく」変な生物だった。
たしかにあの変人ゲーム製造機アトラスが変なことをしたとしても「まあアトラスだからなあ」で済ませられてしまうかもしれない。
だが、
たしかにアトラスとは「必ず世の逆をいく」生物だったはずだ。
そしてもし今もその通りだとしたら?
おかしいのがRPGの方だったとしたら?
おかしいのが世の中の方だったとしたら?
RPGがカウンターカルチャーになってしまったんだよ。
カウンターカルチャー(counterculture)とは、既存のあるいは主流の体制的な文化に対抗する文化。対抗文化という意味である。
既存の文化や体制を否定し、それに敵対する文化。
90年代のゲーム最盛期そのものだった黄金のファンタジーRPGが。
あの「新しいハードが売れるかどうかは良いRPGが出てくれるかどうか=(剣魔ファンタジーRPG)」とまで謳われたロールプレイングゲームが。
痛快すぐる。
「太陽が地球を周ってるんじゃなくて、地球が太陽を周っていたんだ」というが如きコペルニクスズ・ショック感。
アトラスだけに。
オチは各自考えておくように
次回00年代最終回
「RPGのおもしろさを信じ抜いた結果」